マネックス証券の特徴や手数料

独自路線が光るマネックス証券

マネックス証券 おすすめ

マネックス証券はネット証券としては業界3位の口座数を誇り、1999年設立とネット証券の中では歴史ある証券会社となっています。

ネット証券はSBI証券楽天証券が2強として君臨するものの、2016年の段階で2位の楽天証券が約200万口座なのに対しマネックス証券は約160万口座となかなかに肉薄しています。

なんとなくマニアックな印象があるマネックス証券ですが、SBI証券や楽天証券にはないサービスが光り、純粋な株の売買以外でも様々な強みがあります。

マネックス証券に口座を開設することでどんなメリットがあるのか?
そしてデメリットなども包み隠さず暴いていきたいと思います。

マネックス証券の現物取引手数料体系

証券会社を選ぶ基準は様々あれど、とりあえず手数料は株取引を行う上で非常に重要な要素なので見てみましょう。ちなみにマネックス証券では現物取引も信用取引も手数料は一緒です。

取引毎手数料コース
1注文の約定金額 パソコン スマホアプリ・携帯電話
~10万円  100円(108円)
~20万円  180円(194円)
~30万円  250円(270円)
~40万円  350円(378円)
~50万円  450円(486円)
~100万円  成行注文:1,000円
指値注文:1,500円
約定代金の0.1%
100万円超  成行注文:約定代金の0.1%
指値注文:約定代金の0.15%
※()内は税込 (2017年2月現在)  

マネックス証券の1約定ごとのプランは、現物取引に限っては30万円以下までならSBI証券や楽天証券より安いものの、それ以上の金額になると目に見えて高くなってきます。

100万円を超える指値の注文だと約定代金の0.15%が手数料としてかかることになり、仮に1,000万円の指値注文を出すと片道だけで15,000円かかることに。SBI証券や楽天証券の994円に比べ相当割高になってしまいます。

しかも信用取引でも手数料体系は同じであるため、一般的に信用取引の方が安くなる証券会社が多い中でマネックス証券の手数料体系は目に見えたデメリットと言っていいでしょう。

手数料プラン 約定代金 手数料(税込)
1日定額コース ~300万円  2,500円(2,700円) 
以降約定金額300万円ごと  2,500円(2,700円)ずつ追加 
※()内は税込 (2017年2月現在)  

定額コースに関してもライブスター証券やGMOクリック証券はもちろん、SBI証券に比べても高くなります。ただ楽天証券は100万円ごとに1,080円追加なので、300万円という枠をギリギリまで使い切ることができればマネックス証券のほうが若干安くなるでしょう。

現物取引で30万円以下の取引しかしないというのであればマネックス証券の手数料にもメリットを見いだせるものの、それ以上の取引や信用取引になると他の格安な証券会社に比べ高くなってしまうというのが実情です。

マネックス証券の信用金利と貸株料

信用取引を行う際必ず必要になるのが金利や貸株料で、デイトレードのように1日…場合によっては数秒しか保有しない場合でも1日分の金利や貸株料を支払う必要があります。

マネックス証券の金利や貸株料は…

取引区分 金利・貸株料率
金利・貸株料(年率) 制度信用取引  2.80% 
一般信用取引  3.47% 
貸株料  1.15% 

マネックス証券では6ヶ月が期限の制度信用取引と違い期限無制限である一般信用取引の取り扱いがあるものの、SBI証券や楽天証券と違い一般信用取引では空売り(売建)はできません。

金利や貸株料に関しては、制度信用取引の金利や貸株料はSBI証券や楽天証券とほぼ同じながら一般信用取引の金利はこれらの証券会社が3.09%なのに対しマネックス証券は3.47%と高めに設定されています。

信用取引で長期保有することを考えている人はあまりいないと思いますが、手数料がかかる上に毎日金利や貸株料を取られる信用取引での保有は短期に限定するべきでしょう。それはマネックス証券に限ったことではありませんが。

金利面では特筆すべきものはない…というのが本音になるでしょうか。

マネックス証券最大の強みはIPO(新規公開株)

手数料や金利に目立ったメリットがなかったマネックス証券に対し「大した証券会社じゃないのかな?」という印象を受けた方もいらっしゃるかもしれませんが、逆襲はこれからですよ。

まず、マネックス証券の最大の強みとも言えるIPO(新規公開株)。

2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年
46 52 39 34 16 9 9 6 11 47

証券会社の中でも近年はトップクラスの取扱数を誇っており、ネット証券に限ってはSBI証券に次ぐ2番目の取扱数となっています。

気を付けたいのはマネックス証券は割り当て数が圧倒的に多くなる「主幹事」になることはほとんどなく、ここ数年は割り当て数の少ない平幹事のみというのはちょっと寂しいところではあります。

ただ、マネックス証券は割り当てられた株をすべて抽選に回すため、割り当て数は少ないながら他の平幹事に比べれば当選者は多くなりますし、何よりここは“完全平等抽選”のシステムを敷いています。

マネックス証券 IPO抽選の仕組み

これは、資金が豊富で取引量が多い上客だろうが、いかに申し込み株数が多い顧客だろうが一切の特別扱いはしないシステム。

資金がギリギリで100株しか申し込めない人も数万株申し込むほどの資金がある人も当選確率は完全に平等となっているため、資金の少ない人にとっては最高の証券会社となるのです。

もっともIPO取扱数が多いSBI証券は資金が豊富で何万、何十万株と申し込めるような投資家が有利になるシステムであるため、完全平等のマネックス証券の存在は非常にありがたい。

IPOの取扱数が多く、割り当ての100%を抽選に回し、そして完全平等抽選…主幹事が少なく口座数が多いのが玉に瑕ですが、当選しやすい証券会社であることは間違いありませんし、何より希望を持たせてくれますよね。

ぶっちゃけ私はIPOのためだけにマネックス証券に口座を開設しており、2016年は2社のIPOに当選しています。

外国株を買うならマネックス証券

マネックス証券の強みのひとつとして外国株に強いという点が挙げられます。

多くの証券会社が扱う外国株の多くはFX(外国為替証拠金取引)と同様にCFD(差金決済取引)で、値動きの他に各国の金利差によるオーバーナイト金利などのリスクがあり、金利の低い日本においては“買い”から入るとほぼ間違いなく毎日金利を取られることになります。

しかしマネックス証券で扱う外国株はあくまでも「現物」であるため毎日に金利の支払いというリスクはありません。

マネックス証券の外国株はとりわけ米株で強さを発揮し、取り扱い銘柄数はネット証券においてぶっちぎりで多く、手数料に関しても業界最安値レベルとなっています。

マネックス証券 外国株手数料

手数料は現在SBI証券と横並びながら楽天証券より遥かに安く、取り扱い銘柄数に関してもマネックス証券が3000を超えるのに対しSBI証券は約1000銘柄と圧倒的なアドバンテージがあります。

ネット証券でCFDでない外国株を取り扱っているのはこの3社のみとなっており、その先頭を走るのがマネックス証券なのです。

外国株を取り引きしたいという人は限られると思いますが、NYダウやNASDAQなど米株全体で見れば日本株より遥かに安定した値動きになっているため、それを知っている人にとっては魅力的な投資先となるはず。

NYダウ 10年の推移

ただ外国株の投資には株価の動きと共に為替相場の影響も受けるため、その点は注意が必要になるでしょう。

マネックス証券のトレーディングツール

近年はパソコン用の高性能トレーディングツールはもちろん、iPhoneやAndroid向けのツールがあるのは常識で、マネックス証券にもパソコンやスマホ、タブレットに対応した「マネックストレーダー」というツールが存在します。

マネックストレーダー

かつて株式取引のトレーディングツールといえば楽天証券のマーケットスピードかSBI証券のHYPER SBIの2択というイメージでしたが、近年は各社のツールは進化し差はなくなってきています。

マネックストレーダーも幅広いカスタマイズ性により自分の好みの情報を自由なレイアウトで表示でき、かつ株数や取引区分などを設定しておけばダブルクリックやドラッグ&ドロップで注文したり変更・取り消ししたりできる板注文の機能が備わっています。

横並びになりつつあるツールはもはや「どこがいい」というよりは、好みや使い慣れがものがベストという状況で、マネックストレーダーもそれだけの機能を有しています。

ただ手数料の高さがネックと言えばネック。

それを意識してしてか、マネックス証券には独自のマネックストレーダーとは別にアメリカのトレーディングツールを用い独自の手数料体系を採用した「トレードステーション」というものが存在します。

トレードステーションとは?

マネックス証券 トレードステーション

トレードステーションはアメリカのTradeStation Groupが開発した高機能トレーディングツールで、海外では非常に高い評価をうけています。

このツールを使う場合に限り普通の手数料とは全く別の手数料体系を敷いており、プランは1日定額となる1,000万円ごとに3,500円(税込3,780円)のみの設定。

これは現物・信用関わらずでどちらの約定代金も合算して計算されるため、一般的に現物手数料の方が高いことから状況に応じて現物取引と信用取引を使い分ける人、現物取引をメインにデイトレードを行う人にとっては特にお得になります。

単純な信用取引の1日定額プランを用いたSBI証券と楽天証券の比較では…

サービス 手数料 現物・信用の合算
トレードステーション  3,500(3780円) 
SBI証券信用定額  4,077円(4,403円)  ×
楽天証券信用定額  10,000円(10,800円)  ×
※()内は税込 (2017年2月現在)  

信用手数料だけで比較してもトレードステーションが優れており、かつ現物取引だけ、現物・信用のハイブリッドでも使用可能と他社を圧倒しています。

1日定額で1,000万円毎に3,500円というプランしかないため、少額の取引のみの場合逆に損をしてしまう場合もありますが、この枠ギリギリまで使う投資を心がけるのであれば大手ネット証券に比べ圧倒的にお得になります。

ただ、一般のマネックス証券総合取引口座とは別の口座扱いとなっていますので、すでの総合口座を開設している人は移行手続きが必要になります。

マネックス証券の総評・まとめ

マネックス証券は手数料的に見ると格安とは言いづらいものの、30万円以下の現物取引しか行わない人にとってはSBI証券や楽天証券よりお得になり、それ以上の取引を行うのであれば他証券のほうが安く済むでしょう。

しかしマネックス証券の手数料が安くないのは今に始まったことではなく、それでもネット証券第3位に位置しているのは様々な魅力があるからに他なりません。

中でもIPO(新規公開株)の当選を目指す人にとっては必須の証券会社で、外国株の取り扱いも豊富で手数料も安いなど純粋な日本株取引以外の面で強さを発揮しています。

デイトレードを行う人にとっては使いづらいと感じるかもしれませんが、トレードステーションの採用によって条件が合えばSBI証券や楽天証券より遥かにお得に使えるようになりました。

つまりマネックス証券の美味しいところは…

  • ■30万円以下の現物取引
  • ■IPO
  • ■外国株
  • ■トレードステーション

こうなるでしょうか。

どうせ開設にも口座維持にもお金はかからないんですし、気になるものが一つでもある場合はマネックス証券への口座開設を検討してみて下さい。

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