自社株買いとは


  なぜ自社の株を買い上げる必要があるのか

経済関連、特に株式ニュースなどを見ていると「○○社、自社株買い」というニュースを見かける事があります。

この「自社株買い」とは具体的にどういったものなのでしょうか?

「自社株買い」とはその名の通り「自社の株を買い上げる」事ですが、問題はそこにどういったメリット、デメリットがあるのか?…というのが一番気になる点でしょう。

そもそも株というのは投資家から広く出資を募る行為であり、第三者に買ってもらってこそ意味があるものなのに、なんで自分の会社で自社の株を買う必要があるのか意味不明…と感じてもおかしくない謎の行動でもあります。

そんなちょっと意味が分かりにくい自社株買いについて詳しく取り上げていきましょう。

  自社株買いのメリットデメリット

まず一般的な認識として自社株買いを行うと、買い上げた株式は自社が保有するため発行済株式総数から差し引かれる事になります。 つまり発行済株式の総数が減るため一株当たりの純利益(EPS)は増加し、多くの場合は好意的に受け止められ株価は上昇します。

例えば発行済株式総数が10000株で純利益が1億円の企業が1000株の自社株買いを行うとどうなるか?

ちなみにこの段階では一株あたりの純利益(EPS)は「1億円÷10000株」で10000円となるのですが、自社株買い後は以下のようになります。

■発行済株式10000株−自社株買い1000株=9000株
■純利益1億円÷9000株=EPS11111円

…となり、一株当たりの利益(EPS)は1111円増加する事になります。
ちなみに株価は「EPS×PER(株価収益率)」で算出できるので、 仮にこの企業の現段階のPERが5倍とし、これが自社株買い後も変わらないと仮定すると株価はこうなります↓

自社株買い前の株価  EPS10000円×PER5倍=株価50000円
自社株買い後の株価  EPS11111円×PER5倍=株価55555円

もちろんこれは分かりやすくするための極端な例で、普通は発行済み株式の1%前後くらいを自社株買いの対象にする事が多いようです。

  あえて自社株を買う必要はあるのか?

上記のように、自社株買いは一株当たりの純利益が上昇し、それを好感され株価が上昇する事が多いため、自社株買いとは一般的に企業が株主の価値を高めるために行うものという認識でよろしいと思います。

最近は自社株買いを行う企業が増えてきており、利益を株主に還元しようという動きが活発になっているのかもしれません。

しかしここで気になる点が出てきます。
「利益を還元するなら配当を上げればいいんじゃない?」と感じませんか?

そう、株主に利益を還元する一番分かりやすい方法は「配当を上げる」で、自社株買いも株主にとって利益になる事が多いですがちょっと回りくどく感じます。

そもそも自社株買いは企業が持っている現金…つまり内部留保などのお金で行うもので、確かに株主の利益になる場合が多いのですが、株主に利益を還元する方法というのは多岐に渡り、自社株買いが必ずしも「最善の方法」とは言えないのです。

次のページではこの辺を掘り下げて行きたいと思います。

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