勝手に相場観


2012.01.27  世界経済の動向と日本の懸念

最近アメリカ、日本などの株価が安定しだしましたが、25日、米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の声明でゼロ金利政策を2014年終盤まで続けるとの見通しを示しました。

こうなると円高圧力は強くなり、実際今のドル円は再び76円台にまで円高に振れています。
しかしここからさらにドルが売り込まれる可能性はあまり高くなく、というのもここ半年くらいは概ね76〜78円の範囲で推移しており、市場は「アメリカの金融緩和でドルを売りたいけれど、ドル円が76円を割り込むような状況になると介入の恐れがある」と判断しているのでしょう。

この状況では円安に進む可能性は低く、欧州債務問題がある程度収まってユーロが高くなる事はあっても、ドル円に関しては当面期待できないといってよいかもしれません。

日本経済にとってアメリカ市場というのは極めて重要な位置にあるので、ドル円が現状のままでは日経平均株価はジリ貧ですが、アメリカの金融緩和によってアメリカ経済が回復し、NYダウも安定的に上昇するのであれば仮にドル円が76、77円台でもある程度日経平均株価の上昇も見込めるでしょう。

とは言っても今の為替水準で日経平均株価が力強く10000円を回復してくるような場面は考えづらいですが…

直近の最大の懸念はアメリカの金融緩和による円高より欧州の債務問題の方で、まずこれが片付かないと世界経済の不安は払拭されないでしょう。

欧州の債務問題がある程度の解決を見れば欧州経済も徐々に安定を取り戻すでしょうし、他の国々へも心理的に良い方向へ影響が出てくると思われますが、それはあくまでも「次の懸念」が出てこなければの話。

リーマンショック以降世界経済は何かしらの大きな問題に直面する場面が多く、欧州債務問題が片付いても世界のどこかしらで別の大きな懸念が生まれる…というか表面化するような気がしてならない。

日本の債務問題、中国のバブル崩壊、イラン核開発の問題もありますし、懸念材料は世界的に腐るほど存在し、2007年のサブプライムローン問題以前の世界的に安定した経済成長が遠い昔の夢のようにすら感じます。

日本単独のファンダメンタルズ(基礎的要因)に目を向けてみると、最大の懸念材料である円高は当面どうにもならないとしても、この超円高の状況下の割に日本企業は頑張っています…が、最近の中国やインドなどの新興国の減速と去年のタイでの洪水などで、さすがに日本企業の業績は厳しいものになるでしょう。

そこに政治面のダメっぷりもあり、仮に来年、再来年あたりに景気が上向いてきたとしても2014年あたりでの消費税増税は規定路線になりつつあるので、そこで一気に景気が冷え込むのもある意味規定路線。

少なくとも日本の中のみを見ると景気を押し上げるような要因は見当たらず、現状では円高の解消、欧州債務問題の解決、アメリカの景気回復、中国やインドなどの新興国の強い経済成長などに頼らざるを得ず、完全に海外頼みとなっている。

日本にはGDP比で230%を超える凄まじい額の国債があり、その解消の糸口すら見えていない状況ですし、超高齢化と人口減少が着々と進んでいますし、超円高と高い法人税と人件費により企業はどんどん海外に逃げて雇用にも不安を抱えておりますし、頼みの海外市場でも自動車、家電共に韓国、中国勢に押されていますし、客観的に「日本」という国を見ると「バブルをピークに衰退している、衰退していく過去の国」という印象しかないところが悲しい。

政治や経済を含め日本という国を抜本的に変えていかないと日本が再び日の目を見る事は無いんでしょうね。

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