勝手に相場観


2012.01.31  貿易収支の赤字で日本はどうなる?

ついちょっと前に77円後半を付け「もしやこれから円安に向かうのかな?」と思わせたドル円も、数日で76円前半にまで円高が進み、「結局そこに落ち着くのかい!」とツッコミを入れたくなる今日このゴルァ。

最近欧州債務問題の話題が少なくなりユーロも上昇している事から、「もしや欧州の債務問題は解決に向かっているのかな?」と思っていたら、実は大した進展も無く、30日にはポルトガルさんの国債利回りが一時17%を超えたとかなんとかで、「全然懸念後退してないじゃん!」とツッコミを入れたくなる今日このゴル…

私の含み損ゴルァァァ!!

…で、欧州の事ばかり目を向けていられないほど日本の債務問題も深刻だったりするわけで、世界を不安に陥れているギリシャの債務はGDP比でおよそ160%程度な一方、日本の債務はGDP比で230%ほどあり目も当てられない。

それでも世界的な問題にならないのは国債の95%が日本の預貯金で買われているから。

一般家庭に当てはめてみると、年収500万円の家の借金が1000万円超えているけど、その借金は親からしてるから社会的にさほど問題にならない…というのと同じようなスネカジリ日本。

今まではそれで済んでいましたが、2011年の貿易収支が1980年以来の31年ぶりに赤字化した事によって、それでなくても増える一方で懸念の固まりな日本の債務問題に新たな懸念が生まれる事に。

ちなみに貿易収支とは「輸出額−輸入額=貿易収支」となり、これがプラスなら「黒字」、マイナスなら「赤字」となり、貿易収支が赤字になったというのは簡単に言えば「輸入が輸出を上回っていたから。

日本は輸出大国で大企業は海外への輸出で利益を上げてきており、それが日本のビジネスモデルとなっていましたが、東日本大震災と世界的な不況で輸出が減り、減った輸出の利益をさらに円高が圧迫し企業の海外流出を加速させ、一方で東京電力の原発事故で日本中の原発が止まり火力発電に依存、結果エネルギーの輸入が増え貿易収支は赤字に転落しました。

「貿易収支」は「経常収支」の中の一つの項目で、経常収支とは以下の通り。

■貿易収支 … 上記のように輸出額と輸入額から算出する収支

■サービス収支 … 国境を越えたサービス(輸送、旅行、通信、建設、保険、金融、情報等)
             の取引による収支

■所得収支 … 日本企業が海外で得た収益から、外国企業が日本で得た収益を引いたもの

■経常移転収支 … 発展途上国への援助や、出稼ぎ外国人の母国送金、日本人留学生
              への仕送りなど

この中でも一番注目されるのが「貿易収支」で、今回それが31年ぶりに赤字になった訳です。
ただ貿易収支は赤字になったものの、経常収支では黒字を維持しているのですが、経常収支の中でも大きな割合を占める所得収支と貿易収支の一角が赤字になった事が問題視されているのです。

現在の円高で日本企業は工場などを海外に移転し現地生産を進めていて、これが輸出の減少を招き、原発問題は長期化するでしょうから、エネルギー輸入の増加も当面続くでしょう。
つまり今回の貿易赤字は一時的なものではない可能性が高いという事が問題なのです。

まあ年間十兆円を超える黒字を出している「所得収支」があるので、経常収支自体が赤字になる心配は今のところあまりないかもしれませんが、仮に経常収支が赤字になると借金大国日本は大変な事になります。

日本国債の95%が日本の預貯金で賄えているというのは「安定した経常収支の黒字」あってのもので、経常収支が赤字になると海外に借金している事になり日本の資産は海外に流出し、日本国債を海外に買ってもらわないとならない事態に陥ります。

そうなればGDP比で200%を軽く超える日本の債務は瞬く間に懸念へと変わるでしょう。
ここ数年の経常収支は悪化傾向にありますので、この状況が続けば経常収支が赤字にならなくても日本国債の信任は揺らぐことになりかねません。

増え続ける日本の債務と目減りする経常収支…日本崩壊への足音が聞こえてくるようだ…が、取り合えず私の含み損どうにかしてくれない?

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