勝手に相場観


2012.03.01  上場廃止前のマネーゲームは分が悪い

始まりましたね、エルピーダのマネーゲームが。

2月27日の取引終了後に会社更生法の適応を申請し、次の日である28日は発行済み株式総数約2億7000万株に対して2億株近い売りが出て、当然のようにストップ安。

私的に予想外だったのは、翌29日は早くも値幅制限が撤廃された事。
これのお陰で29日は5円で寄り付き、終値は7円と上昇しましたが、前日終値254円からの下落率は約97%と凄まじい下落っぷりを披露しました。

JALの時は値幅制限の撤廃なんて措置は取られませんでしたから、今回のエルピーダも「ストップ安を何日も繰り返しながら2、30円くらいで一度寄ったりするのかな?」などと思っていたのですが、東証はアッサリと値幅制限撤廃しましたし、しかも寄りは5円…

ちなみに29日の出来高は6億株を超え、スキャルピング大好き人間の祭りが始まりました。
今日の始値は9円と上昇し、高値は10円、安値は7円で終値も29日同様の7円、出来高はおよそ2億5000万株で今日も出来高1位を記録しました。

しかし、よくこの祭りに参加できるよな…

確かに株価が一桁ならば普通の株では考えられないほどの株数を取引できますから、1円抜くだけでも相当な利益になりますが、多くの株数を取引できるという事は裏を返せば1円の損切りでも大きな損が出るという事になります。

でもまあ…この相場に参加したらスリル満点でアドレナリンどばどば出るのは分かる。
ちょっと楽しそうだな〜とは思いますけど、遠くない未来に1円で張り付き売買が成立しなくなるでしょうし、その後は紙切れ確定なのだから、私のようなチキンはやっぱ参加できないわ〜。

投機はゼロサムゲームに近い」と別のページで書いていますが、現段階のエルピーダメモリ株はゼロサムゲームにすらならない、手数料を考慮しなくても損をする人間の方が多くなる分の悪いギャンブルである事は間違いありません。

投資でいうゼロサムゲームとはその銘柄を売買した投資家すべての利益と損失の合計が0になる事を言いますが、今日の終値である7円からゼロサムゲームに限りなく近づけるには3月28日の上場廃止まで7円を維持していなければならず、しかしその頃には確実に1円になっているでしょうから、今日の段階から上場廃止に向け株価は7分の1になる事になり、利益を上げる人間より損失を被る人間の方が相当多くなるハズ。

上場廃止になるような銘柄では多くの場合マネーゲームになりますが、100%減資が決まっており最終的に1円になるのが確実な場合は上記の理由から参加しないほうが懸命でしょう。
まあそんな事書いてみんな素直に聞いてくれるなら、胴元が利益をゴッソリ取り大半の人間が損をするパチンコも競馬も競輪も競艇も宝くじもカジノもtotoも存在していないですよね。

東京電力の原発事故による「2000円→200円」の株価下落や今回のエルピーダを見ていると、しみじみ株の恐さを感じますし、これらにより大損を食らった投資家が相当数いる現実は株式投資をやる人間にとっては人事ではなく、いつ自分に降りかかってくるかもしれません。

だって300円を超えていた株価が2日で7円ですよ?

10000株保有で考えても300万円で買ったものがあっという間に7万円…これ…下手すると冗談抜きで人生終わるよね。

28日の記事で「エルピーダ株の信用倍率が131倍で買い残が3000万株ある」と書きましたが、買値が300円を超えていたものが一気に一桁ですから、もし委託証拠金維持率ギリギリまで買っていたなら、その追証たるや凄まじいものなのでしょうね。

東京電力が自分達の認識や想定の甘さで事故を起こして株価が暴落したり、無能な経営陣のせいで会社が倒産して株が紙くず(厳密には電子くず?)になり投資家が多大な損失を被っても、それらはあくまでも投資家の自己責任であるという恐ろしい現実。

つくづく株式投資はハイリスクなんだなと思い知らされます。


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