勝手に相場観


2012.06.21  JALの再上場決定でIPOはどうなる?

―株価の本格的な上昇が始まったか―

一昨日に報告した18日に278円で購入の野村HD<8604>は、昨日の上昇を見て283円でとっとと売ってしまったのですが、今日の日経平均株価は一段と上昇し、いつも通りの「売るの早すぎた病」によりモンモンとする。

早く売ってしまった理由は「21日には下げに転じるのでは?」という分かりやすいもので、予想通り下げるようなら再び買い戻す予定でしたが、上げてしまったので買い戻すのもシャク…だけど、為替もずいぶん円安に動いているので、もう戻ってこない可能性も…

現在の保有株は含み損を抱えた川崎重工業<7012>だけといういつも通りのパターンで、このままでは川崎重工業の含み損が減るのをただ待つのみ…という展開になりそう。

そういえば昨日、日本航空(JAL)の再上場の具体的な日程が報道されました。
以下毎日新聞から抜粋↓

経営再建中の日本航空は20日、東京証券取引所に株式の上場を正式に申請した。既に3月上旬、上場の予備申請をしており、順調に審査が進めば8月中旬に承認、9月19日にも東証1部への再上場が実現する見通しだ。

20日の株主総会での承認を得て申請した。日航は10年1月に会社更生法の適用を申請して経営破綻、同2月20日に上場廃止となっており、約2年7カ月で再上場が実現することになる。日航に対しては、官民ファンドの企業再生支援機構が公的資金約3500億円を出資し、株式の96.5%を保有。機構は再上場で保有株を売却し、資金を回収する。

日航は機構の支援下で債務の大幅カットや大規模なリストラを進めて財務体質を改善。11年3月に更生手続きを終了した。12年3月期連結決算では営業利益が2049億円と2期連続で過去最高益を更新し、再上場の環境が整っていた。

「再上場しそうだ」という報道はこれまでもありましたが、今回の具体的な日程の発表で再上場はほぼ確実に行われる事になりそうです。

この報道を受けて、当サイトで2011年8月11日に書いた「再上場で上場廃止前の株はどうなる?」という記事にアクセスが集まっており、「上場廃止前にJALの株を買っていたら大儲けできたのかも…」と感じている方が多いのかもしれません。

ですが、答えはNOです。

これは上で挙げた「再上場で上場廃止前の株はどうなる?」の記事の他、今年3月に倒産したエルピーダ関連の記事でも書いておりますが、倒産による上場廃止では多くの場合「100%減資」が行われ、それまでの株は紙くず(電子くず)となります。

その辺の詳しい説明は上記の記事を参照してもらうとして、投資家にとって現状JAL関連で一番気になるのは「新規公開株(IPO)がどうなるか?」です。

JALの再上場の規模は5000億円〜1兆円程度の超大型IPOですが、規模が大きいからといって儲かるとも限らないので、直近の超大型IPOである第一生命保険で比較してみる。

2010年4月1日に上場した第一生命保険<8750>は1兆円を上回る規模のIPOで、公募価格である14万円に対し初値は16万円と、14.28%の上昇で寄り付いています。
同じ超大型案件でこのデータは心強い。

かつて「IPOに当選すれば95%儲かる」と言われていましたが、近年は公募価格を割る初値が付く事も多く、必ずしも儲かるとは限りません。

とはいっても初値が公募価格を上回る可能性の方が明らかに高いですし、仮に公募価格を割る場合でもその多くは−10%以内であり、逆に上昇するときは数十%〜場合によっては100%以上上げる事も多いので、確率的には儲かる可能性の方が遥かに高くなります。

もちろんJAL単体で見た場合には儲かるかどうか分かりませんが、2期連続で過去最高益を出し、かつて倒産に追い込んだ体質は刷新されたと見て間違いないでしょうし、注目度も抜群でしょうから参加してみるのもよいかと。

でも…クソな経営で会社を倒産に追い込み株主に多大な損害を与えたにも関わらず、3年も経たないうちに「再上場出来そうなんで、また新たに株を発行してお金集めます」では、上場廃止前の株主はハラワタ煮えくり返る想いだろうな…


総ページビュー
ユニークアクセス