勝手に相場観


2012.10.05  新聞業界で常態化、エスカレートする「押し紙」

みなさん新聞は読んでいますか?

私はネタに困った時など日本経済新聞などや三大紙(読売・朝日・毎日)からネタになりそうなものを探したりするのですが、最近はどの新聞もネットに力を入れていますね。

それもそのはずで若者の活字離れ、新聞離れが叫ばれて久しく、新聞社も時代の波に乗ろうと必死なのでしょうが、新聞の発行部数もかなり減っている印象を受け、具体的にどう推移しているのか調べてみました。

下図は「一般社団法人 日本新聞協会」のデータを元に「Garbagenews.com」様がグラフ化したものです↓

新聞発行部数の推移

見ての通り1997年をピークに減少に転じており、今年の一般紙発行部数はおよそ4835万部とピーク時から1割ほど減少しておりますが、減少するスピードは思ったほどきつくなく、世に言われているほど発行部数は減っていない。

んなハズないだろ…

この数字はあくまで「発行部数」であり「購読者数」でない所がミソで、これには過去に当サイトでも数ページにわたってしつこく書いた「押し紙」が関わってきます。

この「押し紙」とは印刷会社から新聞販売店に卸されはするものの配達される事なく廃棄される新聞の事で、仮に毎日朝刊を3000部納入しているけど実際に配達しているのは2000部だという場合、押し紙は1000部という事になります。

はじめに取り上げた新聞の発行部数にこの押し紙分は含まれているのは言うまでもない。

そして各新聞販売店はここ10年ほどで急激に販売部数を減らしており、その数は上記の「ピーク時の1割減」ではとても収まらないレベルで、「新聞、チラシ業界の裏側」でも紹介した新聞販売店ではさらに悪化し、ピーク時の4500部から現在は3000部程度にまで減少しておりますが、新聞は毎朝4000部ほど届き1000部は配達される事なく倉庫に押し込まれています。

しかもこの「押し紙」の代金は販売店が払うため新聞社は痛くも痒くもないという仕組みで、件の新聞販売店の押し紙分の代金は月数百万円に上ります。

それでも押し紙が無くならない理由は…

■新聞社としては発行部数を少しでも高く保って高い広告費を維持したい
■販売店に必要以上に多く買わせる事で新聞販売自体での収益を確保できる
■販売店は急激に部数を減らすと本社の意向で経営者を変えられてしまう
■販売店としても配達しているとする公称部数が多い方がチラシが集まる

つまり新聞社としても販売店としても公称部数は多いに越した事はなく、利害関係が一致したある意味win-winの関係とも言える。

そしてもちろんこのしわ寄せはすべて広告主に降りかかる。

公称部数1000万部の新聞に広告を載せそれに見合った料金を支払ったのに、実際は7〜800万人の目にしか触れなかったり、3000部配っているとする新聞販売店にチラシを3000部入れてくれるように頼んだのに、実際は2000部しか配られず残り1000部は廃棄されるという事態が当たり前のように行われています。

そもそもこの発行部数を発表している「一般社団法人 日本新聞協会」って新聞社の社長などが会長、副会長を務めている鼻くそほども第三者性、公平性のない団体なので、最大限新聞業界に都合のよいデータを発信するに決まっている。

そんな団体でも「発行部数が減っている」と公表しなければならないという事は、実際は公表している数字より遥かに減っていると考えるのが健全といえる。

…いや、押し紙を含めれば発行部数は「正確」な数だからいいのか。

ちなみにかつて週刊新潮で報道された三大紙の押し紙比率は…

■読売新聞  18%
■朝日新聞  34%
■毎日新聞  57%

…とされている。

これは上記の私の知っている朝日新聞販売店の「4000部の内1000部が押し紙=押し紙25%」より大きな数字ですが、毎日新聞に勤めている知り合いは「半分近くが押し紙」と語っていた事から、ちょっと大げさな数字にも見えますがある程度信憑性はあります。

もちろん一般的な感覚から言えば押し紙による公称部数の水増しで必要以上に広告費を高くし、またチラシを実際に配っている以上の数を納入させ、その分の代金をしっかり受け取っているのだから、完全に『詐欺』である。

それでも大きな問題にならないのだから、報道を操作できる立場にあるというのは大きな武器だね、悪い意味で。

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