勝手に相場観


2012.11.08  オバマ大統領再選で財政の崖はどうなる?

アメリカ大統領選はオバマさんが勝利しましたね。

個人的な印象としてはオバマ大統領のほうが好感を持てますが、日本の市場や経済、国際問題などの面ではロムニー氏が勝ったほうがよいと意見が大多数を占めています。

その理由のひとつは、オバマ大統領とFRBのバーナンキ議長のタッグでドル安政策が継続されるというもので、最近のアメリカの量的緩和政策により「ドル安=円高」になり、また金余りによる様々な市場への金の流入も起きています。

もうひとつの理由に「オバマ大統領は親中派」と言われており、中国に対して「就任初日に為替操作国と認定する」と断言し強硬姿勢を見せていたロムニー氏が勝ったほうが日本にとって良かった…とされている。

ただまあ、おそらくどちらが勝っても日本など眼中になく、良くも悪くも中国を強く意識する状況になるのは変わりないと思いますけどね。

で、大統領選の結果を受けて市場はどんな反応を見せているのかというと…NYダウは312ドルの大幅安で為替相場は円高に振れ、なんかよく分からんが市場ではそんな評価らしい。

ただ、この大幅下落はオバマ大統領の再選が直接の原因ではなく、迫り来る「財政の崖」というものが大きな原因のようで、この「財政の崖」とは減税の終了と歳出削減が重なり、深刻な景気悪化をもたらす懸念の事。

具体的にはブッシュ政権、オバマ政権で景気を下支えするために打ち出された減税の終了と、ひっ迫した財政を立て直すために強制的に執行される歳出削減が2013年1月に重なり、いくつかの減税の失効だけで3000億ドル(約24兆円)を超えるほどの事実上の増税となり、そこに歳出削減などで最大6000億ドル(約48兆円)の影響が出るとされており、GDPを4%押し下げるという試算も。

これだけ大規模な減税終了と歳出削減が同時に起こると景気への影響は計り知れず、市場はそれを懸念して株の大幅安となりました。

オバマ大統領はこの「財政の崖」を回避するために共和党に協力を呼びかけておりますが、民主党と共和党の増税、減税や歳出削減に対する考え方は異なっており、かなり難航する事が予想されます。

2011年7月にアメリカのデフォルト(債務不履行)懸念が台頭した際、当時はとりあえず先延ばしする事で事なきを得ましたが、現在でもアメリカの財政は火の車と言わざるを得ない。

減税は確実にアメリカの財政を圧迫していますし、財政の健全化のためには歳出削減が必要となり、アメリカ財政を第一に考えるのであれば財政の崖を甘んじて受け入れるしかない。

しかしそれではアメリカ経済や景気に壊滅的なダメージを与える事になります。

正に「あちらを立てればこちらが立たず」の状況で、相当難しい舵取りになると思われますが、ある程度の減税は維持しつつ景気に配慮した歳出削減を推し進めるというのが現実的な路線でしょうか。

こういった財政問題は日本も人事ではない。

IMFも言っていたように、欧州債務問題に続いてアメリカや日本の債務問題が世界経済への懸念材料になりかねず、早急な対策が必要なのですが…

欧州は2013年もほぼゼロ成長となる見通しですし、世界経済はもちろん日本の景気も減速傾向となっていますので、オバマ大統領の再選によって頼みの為替相場まで円高傾向が続けば日本株にとって当面厳しい状況が続くのかもしれない。

今は色々な憶測が飛んで混沌としており、しばらくは神経質な相場になるのかな?

しかし…オバマ再選を手放しで喜んでいるノッチうぜ〜…



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