勝手に相場観


2012.11.15  日本でマイナス金利ってありえるの?

昨日あたりから急激に円安に振れており、そのお陰で前日のNYダウが185ドルの大幅安だったにも関わらず、今日の日経平均株価は164円高と急騰しました。

3日前に買った三菱電機ですが、昨日の終値で8000円あった含み損が今日の終値時点で8000円の含み益に変わってしまったあたり、良くも悪くも500円を超える株価の銘柄の値動きの大きさってすごいわ〜。

…それは裏を返せばあっという間に含み損に逆戻りする可能性も十分という事だけどね。

で、この急激な円安の原因はというと、自民党の安倍晋三総裁が都内の講演で日銀の政策金利に関し「ゼロにするか、マイナス金利にするぐらいのことをして、貸し出し圧力を強めてもらわないといけない」と述べた事と、年率2〜3%の物価上昇率を定めるインフレ目標政策の必要性を訴え「達成まで無制限に(金融)緩和をすることで、初めて市場は反応してくる」という話に反応したもの。

マイナス金利…

マイナス金利とはその名の通り「本来お金を借りた側が支払う金利を、お金を貸した側が金利を支払う」事を意味するのですが、そんな事ありえるの?

日本では馴染みのないマイナス金利ですが、ドイツなど欧州の一部の国の短期国債では現実に起こっている事態であり、ドイツの2年債を1億円分買って満期を迎えても1億円に満たない額しか戻ってこないことになる。

普通に考えれば「損をすると分かっているのに、なんでわざわざドイツ国債を買うんだ?」となり、一般的な感覚では「買わなければいいじゃん」と感じるはずですが、膨大なお金を管理している金融機関にとってはお金の管理にもコストがかかりますし、民間の金融機関より安全性、信頼性の極めて高い国の国債のほうが結果としてリスクが少ないため、「保険料」的な意味合いも含めてマイナス金利でも信頼性の高いドイツ国債などの需要は十分にあります。

例えば無担保のローンが有担保のローンより遥かに高い金利を要求されるのを見ても分かるとおり、極論を言ってしまえば金利とは「焦げ付くリスクの代償」ともいえ、裏を返せば「焦げ付くリスクの無い相手であれば金利を取る正当性がない」事にもなり、お金の管理にコストがかかる金融機関や機関投資家となれば、わずかな金利の支払ってもドイツ国債には十分な魅力がある。

日本の国債にそれが当てはまるかは分かりませんが、仮に日本でマイナス金利が導入されれば、他国との金利差拡大によって円安に動きやすくなりますし、民間の金融機関は日銀にお金を預けると金利を支払わなければならなくなるため、必要以上の預け入れをしなくなり、結果市場にお金が回るようになる。

でも…マイナス金利になったら借り手が金利を受け取れる事になるのだから、みんながこぞってお金を借りるようになるんじゃないの?

…という疑問も出てくると思いますが、この「マイナス金利」は国債や銀行間の貸し借りに限定される話であり、一般人に適用される機会はほとんどありません。

もちろん「銀行に預金すると金利を取られるんじゃ…」なんて事もありません。

当然「銀行や消費者金融からお金を借りれば、金利も貰えてウハウハ♪」なんて事もありえませんので、勘違いしないように。

まあマイナス金利の実現性に関しては「?」ですが、今回の安倍さんの発言は暗に日銀にさらなる金融緩和を促している事になり、現時点で一番総理に近い人間の発言ですから市場も無視できないといったところでしょうか。

明日衆議院が解散し、投開票は12月16日との事で、現在から新政権発足まで1ヵ月ありますが、その間市場はどういった動きになるのでしょうか?

アメリカのオバマ大統領再選以降、下落が激しいNYダウは懸念材料だな…



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