勝手に相場観


2012.12.12  止まらない円安、株高はどこまで?

この円安、株高はどこまで続くのか?

現在の相場を見て誰もがそう感じると思いますし、当サイトでも「どこまで行くのだろう?」といった記事を何度か書いてきましたが、気付けばドル円は82円台後半、ユーロは107円台になっていますし、日経平均株価も順調に上げてザラ場では9600円を回復する場面もありました。

とりあえず、私程度の人間では日経平均株価や円相場がどの辺まで動くのか予想も付かないので、私があまり好きではない専門家様の予想を探してみると、専門家によりバラツキはあるものの、おおむね以下のような感じになっています。

■日経平均株価  10,000円〜12,000円
■ドル円  84円〜85円

上記は来年3月までに予想される株価と円相場で、特に重要となるのは円相場の動き。

というのも、ドル円が上記のように84〜85円になれば、輸出関連銘柄を中心に日経平均株価はおのずと10000円を超えてくるでしょうが、逆に株価主導で円安になるというのは考えにくいからです。

つまり、日経平均株価を左右する一番の要因は円相場であり、現在の円安を演出している原因は、次期総理大臣の可能性が高い自民党の安倍総裁が提唱する、日銀法の改正も視野に入れたより強い金融緩和への期待です。

そう、あくまでも「期待」。

仮に安倍総裁が総理大臣に就任したとして、本当に日銀に金融緩和を強く迫り、かつ国債の直接引き受けをさせるような事態になれば、日本の中央銀行である日銀の独立性は崩壊し、日本円の信用は大きく損なわれるでしょう。

そうなれば更なる円安になるかもしれませんが、日本の信用が低下した事による円安にどれほどの意味があるのか?

総選挙前の今でこそ「強い金融緩和、日銀法改正、日銀による国債直接引き受け、インフレ率2%」といった円安を助長する強気な発言が出来ますが、実際に政権を取ったあとに、これらを実行できるかは未知数と言わざるを得ません。

「理想買いの現実売り」ではありませんが、強い金融緩和期待で売られている円や買われている株式も、総選挙が終わり自民党政権が現実のものとなれば手仕舞いに押される可能性も考えられます。

外的な要因に目を向けると、まず気になるのがアメリカの「財政の崖」問題なのですが、市場のドル買いとNYダウの上昇を見るに、楽観論が広がっているように見受けられます。

現在でもオバマ大統領率いる民主党と野党である共和党での協議で様々な思惑が絡んだ駆け引きが展開されており、予断を許さない状況ですが、おそらく最終的にはギリギリで合意し、所得税減税などの期限切れと政府支出の強制削減が重なる「財政の崖」は回避されると思います。

当然市場もそう見ているからの楽観論なのでしょうが、それ故に万が一回避できなかった場合の失望と混乱は計り知れませんから、これから年末年始にかけて注意深く見ていく必要があるでしょう。

ユーロ圏に関しても予断を許さず、今日発表された10月のユーロ圏鉱工業生産は予想を大きく下回り、欧州債務問題で落ち込んだ経済がいまだ回復していない事を物語っています。

そんな状況でも円が売られているという事は、市場的にそんな事はどうでもいいらしい。

色んな理由を付けたってそれはしょせん後付けであり、とりあえず今は世界中の投資家が「円を売って日本株を買えば儲かる」という認識のもとに動いている…と考えたほうが適切かもしれない。

つまり世界的に大きな材料が出るまでは現在の円安、株高の流れが続く事も予想されますが、世界中に様々な不安要素が転がっている現状では、いつハシゴが外れても不思議はない。

日経平均株価1万円回復が現実味を帯びてきておりますが、「負けない事」を最優先する私としては、しばらく様子見がベターか。



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