勝手に相場観


2012.12.17  東京電力とシャープの株価急騰の理由は

経営状況が悲惨な状態にある東京電力とシャープの株価が急上昇している。

まず東京電力の株価を見てみると…

2012年12月17日 東京電力株価

ここ1週間くらいの値動きの大きさは総選挙を睨んだものですが、本日はストップ高になるほどの急騰を見せ、これはひとえに自民党の大勝によるもの。

今回の自民党の勝利により、3年前まで長らく続いた自民党政権時代に推し進めてきた原発推進の動きが再び戻ってくるとの思惑が働き、実際に自民党の公約でも「原発の再稼動の可否については、3年以内に結論」と書いており、原発を廃止する考えはない事が伺えます。

世論調査などによって、「即時は無理でも徐々に原発を減らし、最終的にゼロにするべき」との意見が多数を占める事が明らかにされている一方で、事実上の「原発推進派」である自民党がこれだけ大勝するのですから、有権者の多くが「原発は後回し」と結論付けた事に等しい。

次期政権に一番期待されるのはもちろん「景気対策」であり、現状では実体経済は伴っていないものの、自民党の安倍総裁の発言で円安、株高に大きく振れている事から、これに実体経済まで伴えば文句の付けようもないのですが…

「国土強靭化計画」と銘打って10年間で200兆円の公共事業を展開しようというのだから、古い自民党政治に戻る懸念は拭えない…というか、不安大爆発。

まあ今回の選挙はどの政党も良い面と悪い面を内包しており、どこが勝っても期待と不安が入り混じる状況になっていたでしょうね。

ただ、ここまで自民党が大勝してしまうと野党の出る幕がなくなってしまうので、来年7月の参院選でも自民党が勝つようだと、かつてのように自民党が好き放題やるようになり、これは極めて望ましくないので、野党にも頑張って欲しいところです。

…ちょっと脱線したので東電の話に戻すと、自民党が政権を取る事で原発は再稼動に向け動き出すと思われ、電力株はしばらく強気の展開を見せるのかもしれませんね。

で、続いてシャープの株価急騰ですが…株価の動きから↓

2012年12月17日 シャープ株価

なんだコレは?

今月に入り米通信技術大手、クアルコムから約100億円の出資を受ける事で合意したようですが、2012年4〜9月期の中間決算で3875億円の赤字、通期でも4500億円の赤字を見込んでいる企業がたった100億円の支援で羽ばたくの?飛ぶの?堕ちるの?

現在の円安、株高の地合いに加え、銀行からの出資話も取りざたされており、それも多少の追い風になっているのかもしれませんが、虫の息の企業がほんの2週間程度で株価倍増って…明らかに違和感を感じます。

一部報道では「新しい材料が出たわけではなく、個人投資家の短期売買目的が大半を占める」との意見があり、確かにそれならしっくりくる…が、これだけの大企業で出来高もある銘柄で仕手株的な動きというのもどうなんだろう?

上記の東京電力とシャープは現段階では急騰しておりますが、シャープの急騰はちょっと不可解ですし、東京電力も「自民党がこれからも原発を推進してくれるだろう」という期待で買われている。

しかしかつて自民党が原発を推進していたのは東日本大震災前の話であり、現在では各地の原発で様々な問題点が浮き彫りになっている上に世論の反発も厳しいため、震災前のような原発政策は不可能でしょうから、いくら自民党が勝ったからといっても電力株が磐石とはとても言えません。

ただ、もし順調に原発再稼動となれば電力株は急騰すると思われるので、それを見越して今の内に保有しておくという手もある…という思惑から今日のストップ高になったのでしょうね。

東電もシャープも、ギャンブル好きなら「買い」、堅実に行きたいなら「スルー」が吉。



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