勝手に相場観


2013.01.07  インフレは景気回復、給与上昇を伴うのか?

今日の日経平均株価は89円安の10599円と、なんだか久しぶりの下落という印象。

普通これだけ急激な上昇をすれば、それなりの大きな調整がありそうなものですが、今の所その片鱗すら見せず急騰を続けており、約1月半で2000円上げてもなお勢いは衰えず、このまま行けば年内に日経平均株価は20000円を超えるだろう。

…そうだね。

長い正月休みを終え今日から本格的に日本経済が動き出しますが、本格的な景気回復は訪れるのでしょうか?

民主党の野田首相(当時)が解散をぶち上げた11月半ばから急上昇した株価と円安は実体経済を伴ってのものではなく、「株価上昇=景気回復」とはならないのが経済の難しいところでもありますが、株価が上昇すれば企業にとってもプラスになりますし、株を保有する投資家も潤い、市場のどんよりした雰囲気も解消されポジティブ〜な空気が世の中に充満すれば、消費も拡大する…かもしれない。

ちょっと気になるのは安倍首相が掲げた「2%の物価目標」で、そもそもこれをどうやって達成するつもりなのか?

自民党はこれを日銀にやらせる…つまりさらなる金融緩和などで円安、インフレに持っていこうとしているみたいですが、好景気による旺盛な消費がもたらす自然発生的なインフレではなく、金融緩和などで強引に作り出すインフレってどうなんだろう?

金融緩和期待などによって作り出された今回の円安、株高は、実体経済が伴わないとはいえ景気にそれなりの好影響を与えると思いますが、「実体経済の伴わないインフレ」には危機感すら感じます。

好景気によってもたらされる1〜2%程度の心地よいインフレは、同程度以上の給与上昇が大前提となるのですが、今日本でインフレが起きたとして、同程度の給与上昇がもたらされると自民党や安倍総理、日銀は本気で考えているのだろうか?

2002年〜2007年まで続いた戦後最長の景気拡大期には、多くの企業が最高益を記録していたにも関わらず給与は上がらず「実感なき景気回復」と呼ばれていました。

ちなみに平均年収の推移はこうなっています↓

平均年収の推移

これは「調査では約2万の事業所を抽出し、パート、アルバイトを含む従業員や役員のうち約28万人分から、全体像を推計したもの」ですので、非正規雇用が増えている現状では給与の減少は当然ともいえますが、人々の給与が減っている事実は変えようがない。

通常インフレは供給より需要が多い事によって物価が上昇しますので、旺盛な需要を補うために雇用も生まれますし、労働者が足りなくなれば給与も上がります。

対するデフレは「供給>需要」ですから、雇用も生まれづらくなり賃金も下がる傾向になり、それによって消費が盛り上がらず需要が減る…という悪循環に陥りますが、金融緩和によるインフレは需要を喚起する訳ではなく、雇用も生まれない。

…まあそのための自民党は「10年間で200兆円規模の公共事業」で雇用を創出しようとしている…という体でゼネコンにせっせと貢ぐアホくささ。

円安、インフレになれば輸出関連企業を中心に業績が伸び、雇用が生まれて賃金が上がる…という話もありますが、そうならなかったのはドル円が120円を超えるまで円安になった「実感なき景気回復」で実証済み。

それとも「この時期は円安だったがデフレでもあったから賃金が上がらなかった」とでも言うのだろうか?

私は30代半ばなので、社会に出た頃にはとっくにバブルは終わっており、「好景気、インフレ」というものを実感した事がないのでそういったイメージが湧かず「どうやってもインフレ、給与上昇、好景気にはならない」と感じるだけかもしれませんが…

アベノミクス…胡散くせ〜…



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