勝手に相場観

2017.06.17  方向感定まらない米ドル円相場がカギ

14日に発表された米の小売売上高や消費者物価指数が市場予想を下回るとドルは急激に売られ一時108円台に突入する場面も見られましたが、その後のFOMCで予想どおり利上げが実施され、今年あと1回の利上げが示されると今度は円が売られる状況に。

米ドル円相場は昨日16日金曜日には111円台に突入、それを好感した日経平均株価は一時20,000円を回復しました。しかし週末という事もあってか引けにかけてやや売られる展開に。しかしそれでも日経平均株価の終値は前日比111円高の19,943円と大きく上昇。

16日には空気感満載の日銀金融政策決定会合が終了し、その後の黒田総裁の会見では一部で取りざたされていた出口に関する議論をする段階ではないと一蹴。市場には安心感が広が…ったかどうかは分からないが、緩やかな円安傾向は夜まで続きました。

これ、もしや私の「FOMC後も大した円安にならんだろ」という予想をあざ笑う展開になる感じ?…と、いつも通りの不安に駆られていた矢先。

日本時間夜に発表された米の住宅着工件数は前月比4.1%増予想に対し結果は5.5%減、ミシガン大学消費者信頼感指数も97.1予想を下回る94.5と散々の結果に。

それを受けてそれまで111.3〜111.4円で推移していた米ドル円相場は円高に振れ110円台に逆戻り、終値でも110.9円となっています。

最近米の各種経済指標に弱いものが増えている傾向にありましたが、ここでもまたそれが示された格好になっています。

それでもNYダウは史上最高値を更新するなど勢いは止まっておらず、指標が悪ければ金利先高観が後退し株価上昇、指標が良ければ堅調な米経済に安心感が広がり株価上昇というアホみたいな展開になっている気がする。

…まあアメリカだし…

  楽観はできない米ドル円相場

最近米の指標にやや弱さが見えるものの、状況から考えるにドルや株が大きく売られる展開は考えにくいように感じます。

一般的には利上げされれば市場に出回るお金が減ることから株価は下落する傾向にあるものの、最近の米株はそんなことおかまいなしに上昇していますし、原油価格に関しても現在1バレル44ドル台まで下落しているにもかかわらず、ダウ工業株30種平均(NYダウ)は無反応状態。

ちょっと気がかりなのは、NYダウ同様史上最高値を更新しまくっていたハイテク株中心のナスダックがここ数日下落傾向にあることですが、現在の米株の勢いを見るとこれも一時的に終わりそう。

ただ、個人的には指標が弱かろうが原油が安かろうが買われ続ける米株にはある種の“異質さ”を感じ、一種のバブルのような印象すら受けます。

とはいえ相場の世界は流れに乗るのが基本であり、そう考えると今の上昇相場には素直に乗っておくべき…となるんですよね。

米株が上昇すれば外国人投資家は含み益が膨らみ積極的に日本株を買う傾向にありますし、私達個人投資家にとってもそれは望むところ。

しかし、輸出関連企業が多い日本株にとってみれば米ドル円相場も極めて重要な判断材料で、それがいまいち盛り上がってこない。

2017年6月16日 ドル円

利上げが行われたFOMC後に円安に振れたことによって赤線200日移動平均線を上抜いてきたものの、16日は青線75日移動平均線に押し返され、終値ベースでは緑線25日移動平均線を上抜けないまま取引を終えています。

このチャートを見ても分かるように、長期線である200日線が上向きで中期線の25日、75日線が下向きになっているため、ここから急激に円安になって直近の相場の影響を最も受けやすい25日線を上向きに持っていかない限り、25、75日線が200日線を割るのは時間の問題。

テクニカル的に安定的な上昇を続ければ期間が短い線ほど上にあるもので、下落相場ではそれが逆になります。

昨年11月にトランプ相場が始まるまではまさに短中期線が長期線の下にある状態で、2016年8月には一時100円を割っている。

上図半年の米ドル円チャートを見ても分かるように、トランプ相場で一気に118円まで上昇した米ドルは、波を作りながらも確実に円高に向かっています。

米ドル円がこのまま円安を続け75日線の上に出るようであれば積極的に買っていっても良いとは思うが、それが叶わないなら様子見、もしくはむしろ売っていく方向の方が良い気すらする。

その75日線を上回る水準というのが現段階で111.4円くらい。

株を買うにしてもドルを買うにしても、この水準をしっかりと上抜けるかどうかをひとつの判断基準にしてみてはいかがでしょうか。


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