勝手に相場観

2017.08.31  北朝鮮リスク後退や好調米指標で市場好転

今日の日経平均株価の終値は前日比139円高の19,646円と大幅続伸。

29日に北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過し、地政学的リスクの高まりによって米ドル円相場が108円台前半まで円安進行したため、同日の日経平均株価は大きく下落しましたが、その後は一転して円安株高の展開。

北朝鮮のミサイルが日本上空を通過するという暴挙に出たにもかかわらず、なぜこんなに円が売られ株価が買われているのか?

それは昨日発表された米のADP民間雇用者数が市場予想を大きく上回る23.7万人増となり、個人消費やGDPも予想から上ブレ、それによって明日の雇用統計や米景気に楽観論が広がったからと見ることができます。

ただ、それ以上に「北朝鮮があれだけ挑発的なミサイル発射を行っても緊張は高まらない」という安心感が大きなウエイトを占めていると思われ、日米など関連国の弱腰な態度が市場にとっては好意的に受け止められている。

投資する身としては胸をなでおろすが、日本人としてはすっごいモヤモヤする。胸糞悪い凶悪犯罪を犯した人間が無罪になるような、得も言われぬ憤り感。

まあ、それはそれとして、市場に関しては良い流れになってきています。

市場はいまだ米の利上げ観測後退を引きずって入るものの、堅調な個人消費やGDPはインフレを期待させるもので、明日9月1日の雇用統計で強い数字が示されれば年内利上げが再び視野に入る可能性も。

いまだ北朝鮮のリスクを取り上げる動きがあるものの、小賢しい金正恩は挑発をエスカレートさせつつも米の逆鱗に触れない行動を常に心がけるだけの冷静さは持ち合わせていますし、トランプ大統領は口だけ…というか、最近は口すら動かさなくなった。

もちろん日本政府はお花畑なので空気。

米韓合同軍事演習は今日で終了する予定ということもあり、実質北朝鮮関連の地政学的リスクはほぼ無くなった格好。ここに好調な米指標が相次げば円安株高は自然な流れ。

市場予想を大きく上回るADP民間雇用者数の結果を見るに、明日の非農業部門雇用者数が大崩れする可能性は低い。となれば米で金融引き締めの機運が高まって、米ドル円112円、日経平均株価20,000円くらいまで一気に行くケースも視野に入れておくべきかもしれません。

窓埋め達成と新たな窓空け

市場に明るい兆しが見えてきたのは間違いないものの、日経平均株価はテクニカル的に良い面、悪い面が混在しています。…というか、悪い面がやや目立つか。

2017年8月31日 日経平均株価

良い面というのは赤線200日移動平均線が支持線としてしっかり機能していることが確認できたこと。同線は右肩上がりに推移しているので、ここで底堅い動きを見せるということは株価の底上げが期待できることに。

一方で悪い面は、今日の大幅上昇で青丸の大きな窓を埋めきったことが1つ。窓埋めを達成した後は反転することも多々ありますので注意が必要。

加えて昨日今日の上昇で新たな窓を2つ空けているため、遠からずこれを埋めにくる展開も可能性として捨てきれません。

さらに言うなら、200日線の底堅さは確認できたものの、本日は緑線25日移動平均線に頭を押さえつけられたようにも見えます。

短期的な方向性を探るのであれば、窓埋めに動くのか?それとも25日線を上抜くのか?…という点が重要になりそう。

そこに大きな影響を与えるのは言うまでもなく米ドル円相場で、その方向性を決めそうなのが明日の雇用統計…と、今日のPCEコア・デフレーターあたりか。

現在の金融政策はインフレ率が大きなテーマになっていますので、今日のコアデフレーターが市場予想の前年比1.4%からどちらに振れるのか、そして明日の雇用統計では非農業部門雇用者数より時間あたりの平均賃金を注視したほうがいいかもしれません。

昨日発表されたADP民間雇用者数やGDP、個人消費がすべて上ブレしたことを考えると、コアデフレーターや平均賃金が市場予想を下回る可能性は低く、円安株高に振れやすい状況なのではないかと見ます。

おっと、ここで書いた予想は情報提供を目的にしたものであり、投資を勧誘するものではありませんので、皆さま方におかれましては自己責任を前提に適切な投資判断を行うようお願い致しますだぞ。(責任逃れ)

…うん、まあ、私の予想を参考にする酔狂な人間はそうそういないと思うが。


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