PER(株価収益率)がマイナスって割安?


色々な銘柄を物色しているとたまに「−○○倍」というマイナスのPER(株価収益率)を目にする機会があると思いますが、これは一体どういう事なのでしょうか?

基本的にPERは数値が低ければ「割安」と考えられますから、マイナスのPERは一見「ものすごく割安」と感じてしまうかもしれませんが、これは大きな間違いです。

ここでちょっとPERの計算式をおさらいします。

株価÷EPS(一株当たりの利益「純利益÷発行済株式数」)=PER(株価収益率)

この計算式の中のどこかに“マイナス”の要素が入るとPERはマイナスになる訳ですが、株価や発行済株式数がマイナスになる事などありえませんから、当然マイナスの要素は「利益」という事になります。

前期や今期予想が赤字だとEPS(一株あたりの利益)もマイナスになってしまいますから、そこから導き出されるPERもおのずとマイナスに。

ただ、皆さんが一番知りたいのは、こういった経緯よりも…

■マイナスPERが割安かどうか
■指標としてどの程度有効か

…という面だと思います。

「指標としての有効性」という面ですが、PERは端的にいうと「株価分の利益を何年で上げる事が出来るか」を表す指標ですので、PERがマイナスではその機能をまったく果たせず、「指標としての有効性は無い」と断言して差し支えありません。

上記の理由からもマイナスPERから割安かどうかを測るのは難しいものがあります。

ただ、一口に「PER」といっても、実際に発表された決算から数値を導き出した「確定されたPER」と、業績予想から導き出した「予想PER」が存在し、多くの証券会社では予想PERを使っている場合が多い。

予想PERがマイナスなら今期や来期は赤字になる可能性が高いという事ですから、とても「割安」とはいえませんが、すでに確定した決算から導き出したPERがマイナスなのであれば、今期や来期のPER次第ではV字回復という可能性もあります。

まあどちらにせよマイナスPERの数字自体からは何も読み取れないのは確かですが。

上記の理由からPERがマイナスだった場合は手を出さないのがベターなのですが、多くの場合そういった企業はかなり売り込まれておりますから、数年後に業績が回復しそうな要素が見当たるなら、赤字の内に仕込んでおくという手もあります。

もちろん「数年後」というのは不確定要素が多くリスクが高いのはもちろん、赤字の企業は最悪「倒産」という可能性もありますから、安定的な運用を考えているなら絶対に手を出すべきではありません。

■まとめ

○マイナスのPERは利益がマイナス(赤字)だから
○マイナスPERに指標としての価値は無い
○マイナスPERの数字から割安感を測る事は不可能
○数年後の業績回復にメドが立つなら、安いうちに買っておくのも手


次のページではPER(株価収益率)と並んで割安感を測るのによく用いられる「PBR(株価純資産倍率)」を取り上げます。

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