名目GDPと実質GDPの違いとは?

前のページで国内総生産(GDP)の解説を書きましたが、ここではもうひとつ分かりづらい「実質GDP」と「名目GDP」の違いを解説していきたいと思います。

まず教科書的な説明で違いを書くと…

■名目GDP … ものやサービスの付加価値を合計したもの
■実質GDP … 名目GDPから物価変動を除いたもの

…となります。

つまり前のページで解説した国内総生産は名目GDPという事になり、ここから物価の変動分を排除したものが実質GDPになります。分かりやすくかつ若干乱暴に書くと…

■名目GDP … 単純に金額から算出したもの
■実質GDP … 物量から算出したもの

仮に去年のGDPが100兆円だったとして、今年の名目GDPが110兆円なら単純に成長率は10%という事になりますが、今年物価が10%上昇したとすると金額的には10%上昇していても物やサービスの量は変わりませんから実質GDPは100兆円のままとなり成長率は0%に。

もっと身近な数字で解説すると、去年100円のりんごを100個売りGDPは10,000円だったとして、 今年はそのりんごを110円に値上げし同じく100個売ったとすれば今年の名目GDPは11,000円となりますが、物価変動を除いた実質GDPでは10円の値上げは加味されませんから、去年と同じく100円のりんごを100個売った事になり10,000円のままなのです。

逆にりんごを90円に値下げし110個売った場合はどうなるのか?

この場合だと「90円×110円=9,900円」ですから名目GDPは1%のマイナス成長となりますが、実質GDPでは100円のままなので11,000円となり成長率は10%となるのです。

つまりインフレ下では実質より名目の成長率が上となり、デフレ下では名目より実質の成長率が上になります。これは名目GDPから実質GDPを割って算出する付加価値の物価水準を示す指である「GDPデフレーター」でも求められます。

■GDPデフレーター = 名目GDP ÷ 実質GDP

GDPデフレーターが1未満であれば数字であればデフレ、1より上であればインフレとなります。

ちなみにGDPの算出には「参照年」というものがあり、この年の名目GDPと実質GDPを一致させ100として、そこから各々の年のGDPがどれだけ成長したかを算出しています。

以上、かなり大雑把な説明でしたがGDPは経済を語る上でとても重要な指標なので、ザックリでも覚えておけば必ず役に立つでしょう。

■まとめ

・名目GDPは単純な付加価値の総計
・実質GDPは名目GDPから物価変動の影響を除去したもの
・インフレ下なら実質より名目が上、デフレ下なら実質より名目が下になる

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