損失の繰越控除を上手に使おう

「今年は市場の動きが神経質で損失が出てしまった!」

株式投資をしていればこういった事態はよくある事ですが、「今年のトータルの成績はマイナスなんだから確定申告はする必要ないだろう」と思っていませんか?
実は株の取引での損失は繰り越せる事をご存知でしょうか?

この株式投資の損失の繰越は正式には『上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除』といって、国の方で正式に認められている制度です。
仮に今年の株式投資の成績が−110万円だったとして、下図を見て下さい。

損失の繰越控除 (C)国税庁

今年を平成23年として、今年110万円の損失が出たのであれば翌平成24年〜26年の3年間損失を繰り越せるのです。
ちょっと上図とは別に説明すると…

例えば今年110万円の損失が出たとして、翌年は160万円の利益だったとしましょう。
配当は無いものとして、株にかかる税金はどうなるでしょう?

(平成23年−110万円)+(平成24年+160万円)−(課税対象差引き−20万円)=30万円
(課税対象30万円)×(税率0.20)=6万円

…となり、平成24年の株式取引に掛かる税金は6万円となります。
損失の繰越が110万円だとしても、株取引にかかる税金は年間利益が20万円を超える部分なので、実質利益130万円までは非課税となるのです。

注意して欲しいのは損失でも必ず確定申告をする事です。
証券会社の口座が特定口座であれば翌年1月末までに「年間取引報告書」が郵送されるので、それを持って確定申告をすればOKです。

もしお使いの証券会社の口座が一般口座なら年間取引報告書を自作しなくてはならず、これがまた骨の折れる作業なので、できれば特定口座を使う事をオススメします。

ちなみに、もし損失の繰越の手続きを行わなかったら…上記の例を使って計算してみましょう。
上記では今年の損失110万円で、来年の利益が160万円です。

(利益160万円)−(課税対象差引き−20万円)=140万円
(課税対象140万円)×(税率0.20)=28万円

…となります。
ちゃんと損失の繰越しをしておけば税金は6万円で済んだのに、手続きを行わなかった場合は28万円と、その差額は実に22万円です。

一年間の損益がマイナスで気分がドヨ〜ンとなって「確定申告メンドクセ」というのも分かりますが、この先も株式投資を続けるのであれば必ず損失の繰越しを行いましょう。

そしてその面倒臭さを少しでも解消するために特定口座を使う事をオススメします。

  プロが教える投資に役立つ本当の経済学

株価の予想には様々な要因が絡み、それらを全て理解し総合的に判断するのは非常に難しいもの。特に現在は米の利上げや原油安、中国の失速に地政学的リスクなど様々な懸念材料があり相場の予想をより難しいものにしています。

そんな困難を極める情勢を「10MTVオピニオン」では投資や経済のプロがこれからの相場予想に役立つ情報を分かりやすく、かつ鋭い視点で切り込んでいます。

  • <主な出演者>
  •  ■ワールドビジネスサテライトの解説でおなじみの経済学者 伊藤元重
  •  ■日銀審議委員も歴任した日本屈指の経済学者 植田和男
  •  ■シティグループ証券 チーフFXストラテジスト 高島修

今なら登録後1ヶ月無料で視聴できますので、これを機会にぜひ一度10MTVオピニオンで本物の経済学や投資法に触れてみて下さい。

関連記事


総ページビュー
ユニークアクセス