特定口座の源泉徴収

前のページに続いて特定口座の説明をします。

前のページでは「普通に使うなら一般口座はあまりメリットが無い」と書きましたが、では具体的に特定口座にするとどういったメリットがあるでしょう?

特定口座には「源泉徴収有り」と「源泉徴収無し」があると説明しましたが、どちらにも共通するのが証券会社の方で「年間取引報告書」を作成し、翌年1月末までに郵送してくれるという事。
違いは正に証券会社側で源泉徴収を行ってくれるかどうかなのですが、ではどちらが良いか?

株の取引で利益が出た場合の税金についてはご存知でしょうか?
株取引の利益に掛かる税金というのは一律で「利益の20%」と決まっているのですが、平成21年から平成23年12月31日までは軽減税率が適用され10%となっています。

「源泉徴収有り」の特定口座を選んだ場合は株の売買で利益が確定した時点で証券会社が自動的にこの20%(10%)を差し引きます。
証券会社の方で納税までやってくれるので基本的に確定申告の必要はなく、とても楽です。

ただし株取引に関わる利益の申告に関して年間の株の利益が20万円未満の場合は確定申告の必要はないというルールがあります。
つまり年間の利益が20万円に満たない場合は株の税金20%(10%)を払う必要はないのです。

じゃあ「源泉徴収有り」の特定口座で年間の利益が20万円未満だった場合は徴収された税金は戻ってくるのでしょうか?

答えはNOです!

では具体的に計算例を出してみます。
もし一年間の売買が一往復のみで、利益が18万円出たとします。
ちなみに利益に掛かる税金は本来の税率である20%で計算

利益18万円×税率0.20=源泉徴収額36000円

…となり「源泉徴収有り」の特定口座だと自動的に18万円の利益から36000円が引かれます。
しかしこの場合この36000円は確定申告をしようがしまいが帰ってきません。
悲しいですが「源泉徴収有り」のルールはこうなっているのでどうしようもありません。

では別のパターンを考えてみましょう。

仮に一年間に5往復の取引をして、結果トータルで18万円の利益だったと仮定します。
損益の内訳は…

一回目 +10万円
二回目 −3万円
三回目 −5万円
四回目 +21万円
五回目 −5万円

…だとして、こういった場合はどうなるでしょう?
こういう場合の計算は…

一回目 利益10万円×税率0.20=源泉徴収額−20000円
二回目 損失3万円×税率0.20=源泉徴収戻り+6000円
三回目 損失5万円×税率0.20=源泉徴収戻り+10000円
四回目 利益21万円×税率0.20=源泉徴収額−42000円
五回目 損失5万円×税率0.20=源泉徴収戻り+10000円

…となり、トータルで結局36000円の源泉徴収額となります。
年間に複数の取引を行った場合は損失が出たら源泉徴収された金額から差し引きで税が戻ってきます。
利益が出たら源泉徴収され、損失はそのまま…と思っていた方は安心して下さい。

でも一般口座や「源泉徴収無し」の特定口座なら引かれなくてすむ36000円が払い損という事に変わりはありませんが…

…で、結局どの口座が一番いいんだ?
次のページでは3つの口座のメリットデメリットと最終的な結論を書いていきます。

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