株価から見る中国バブル崩壊

中国バブルの崩壊は数年前から囁かれていました。
しかしそもそも何をもって「バブル崩壊」というのでしょうか?

日本人である我々は実際にバブル崩壊を味わっているので、「バブル崩壊=どん底」のようなイメージがありますが、何をもって「バブル崩壊」というか明確な基準はありません。

ただ「バブル経済」は地価や株価がファンダメンタルズ(国内の経済的な基礎的要因)を反映した価格を大きく上回る状況を指すので、その状況が解消される事を「バブル崩壊」と呼ぶ…と考えるのが自然かもしれません。

それを踏まえ中国のバブルを見てみると、マンションなどの不動産が飛ぶように売れ地価は右肩上がり、株価も当然右肩上がり…でした。
なぜ過去形かというと、最近は不動産価格や株価に陰りが見えているからです。

中国主要市場株価の推移

ちょっと小さいですが上図は2003年から2012年1月現在の中国、香港市場の株価です。
数年前「中国バブルのピークは北京オリンピックまでだろう」と言われていましたが、上の図を見るとちょうど2008年8月の北京オリンピック時に株価の底が来ています。

これは「北京オリンピックがピーク」という説を信じ、その前に売っておこうという思惑が働いたという面もあるでしょうが、それまでの上昇がきつすぎたのと、2007年に起きたサブプライムローン問題が大きな原因といっていいかもしれません。

しかしその後は一転して上昇に転じています。
そう、北京オリンピックが終了した直後に起きたリーマンショックで世界中の株が暴落している時にも関わらず…です。

そんな世界情勢と逆行するように上昇していた中国株もここ1年ほどは弱含みで推移しており、指数にもよりますが現在はピーク時のおよそ半値程度になっています。

これだけ見ると「ソフトランディングが成功しているのか?」とも感じますが、 あれだけ急降下のイメージが強い日本のバブル崩壊時でも一直線に落ちていった訳ではないので、中国株も長期的な下降トレンドに入っている可能性は十分にあります。

ではバブルの象徴とも言える土地の価格はどうか?
次のページからその辺を詳しく見て行きます。

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