格付け会社とインサイダーの結論
前のページに引き続き格付け会社とインサイダー取引の疑惑について書いていきます。
おそらく多くの投資家が感じているであろう「格付け会社とインサイダー取引」の関連性ですが、これまでそれが明るみに出ることはほとんどありませんでしたが、2011年8月に米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)にインサイダー取引の疑惑がかかり、米証券取引委員会(SEC)が調査に乗り出しています。
これはS&Pが2011年8月5日の金曜日に発表した米国債の格下げに絡んで、インサイダー取引が行われた可能性がなかったかどうかを調べたもので、詳細は5日の格下げ後、次の営業日となった8日の月曜日にダウ工業株30種平均は5.5%下落しており、それらの取引で巨額の利益が得られた可能性があるというもの。
これは5日の取引終了後に米国債の格下げが行われましたが、その前の取引時間中に一部金融機関からの大量の売り注文が出た事に起因しており、8月4日と5日に金融機関の幹部がS&Pの関係者と会っていたという報道があったためです。
しかし私が確認できる限りこの報道に続きは無く、結局は藪の中…
私の個人的かつ偏見かつ勝手な結論といたしましては会社ぐるみなのか個人レベルなのかはさておき、格付け会社がインサイダー取引をやっていない訳がないとならざるを得ません。
日本でもたまにインサイダー取引で逮捕者が出ますが、おそらくこれは氷山の一角に過ぎず、実際は内部の情報を基に家族や親戚、知人などに持ちかけ相当行われているでしょう。
一般の会社などでもそうなのですから、投資家の投資判断に影響を与える情報が満載の格付け会社にあって、企業、個人レベルで全くインサイダー取引が行われていないという方が不自然でしょう。
上記の疑惑のように一部の幹部が秘密裏に大きな金を動かせる機関投資家や金融機関に持ちかけ利益を共有すれば、利害の一致から情報が外に漏れることはほとんどないでしょうし、当然立証は困難になります。
証券取引所や取引委員会の人間に息がかかっている可能性も無いとは言えない。
格付け会社はいわゆる「第三者機関」であり、株式や国債の格付け以外にも企業の依頼により商品や企業自体の格付けも行っていますが、これらの格付けも金次第でどうにでもなりそうな気がします。
本来第三者機関は中立かつ公平でなければならないのですが、過去の様々な事例から見ても癒着や利権などにより正常な第三者として機能していない機関は多く、こと格付け会社はインサイダーの話も合わせて「情報」と「金」によるどす黒いものが渦巻いている気がしてならない。
ただしこれらは証拠など全く存在しない私の勝手な推測ですので、あくまでも「素人投資家の適当な戯言」として参考程度に聞き流しておいて下さい。
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