材料よりもトレンドに従うが吉

愚直にトレンドに従ってみる

株に限らず投資を行う市場というのは毎日様々な材料が出ており、それによって相場は大きく動くこともありますが、市場の動きというのは材料では説明しきれない場合も多く、時にはただただ愚直にトレンドに従ってみるのも手。

アナリストや経済評論家は相場の動きに様々な理由(材料)を付け、市場はあたかも材料主導で動いているように書き連ねるものの、それはしょせん後付けに他なりません。

これまで材料に目を光らせ上昇、下降の理由を探しながらトレードしても上手くいかなかった人は、材料を軽視しトレンドに身をゆだねると思わぬ好結果を生むかもしれませんよ。

なぜトレンドに従うのが良いのか?

相場というのは大小さまざまな波を繰り返しながらチャートを形成していきますが、多くの場合小さな波を繰り返しながら大きな流れを作り、それは材料とは無縁の場合が多々あります。

例えば個別銘柄に目を向けると、上方修正や自社株買いなど明確な好材料があった場合はもちろん、そんなものはないのに上昇トレンドを形成する例も頻発するのはなぜなのか?

それは私たち個人投資家が知りえないような材料が隠れている場合もありますし、相場の地合い…つまり円安や良好な世界情勢によって株価全体が押し上げられる場合もあるでしょう。

一方、どんなに会社の業績が良くても地合いが悪ければ下降トレンドになってしまう場合もあり、相場は必ずしも材料で動くわけではなく、市場という荒波に飲み込まれる場合も多いことを忘れてはなりません。

また、相場全体の地合いは良くないのにある銘柄だけ上昇を続ける場合もあります。

こういった場合は先にも書いたように隠れた材料があったり、機関投資家などがある目的で買い進めているなど我々にはうかがい知れない“裏”があったりし、後から「あー、だからか」と納得するケースも。

■機関投資家などプロの投資の基本は順張り

トレンドに従うべき大きな理由として「機関投資家など大きな金を動かすプロは順張りが基本」という点が挙げられます。

相場を動かす大きな要因は機関投資家など大口の投資家が作り出し、私たち個人投資家はその波に乗っているだけなのです。

相場を知り尽くし動かすこともできるプロが作り出すトレンドに従うというのはおのずと勝率を高めることになります。

個人が知りえるレベルの情報というのはたかが知れており、素直にプロの動きに従ってみる…という考え方です。

トレンドに従う重要性

ここの項目では様々な分析の方法などを紹介しており「小難しい」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、相場のトレンドを見るだけならトレンドラインの引き方でも書いているように難しいことはありません。

綺麗なトレンドラインを引けない場合も多々ありますが、ざっくりと傾向を見るだけでも構いません。ただ基本は中長期…つまり数か月単位で見るようにしましょう。

トレンドに従う

このチャートは2014年1月~2017年1月の3年間の日経平均株価で、引いてある線はトレンドラインというよりは相場の傾向を大雑把に示したもの。

この中では大きな流れが3つあることが分かると思います。

これはあくまでも結果論なので実際に上昇・下降トレンドの傾向や転換点が見えるまで1~2ヶ月くらいの期間が必要になると仮定しても、そこからエントリーすればそこそこ利益が出るはずです。

■材料を過信しすぎてはいけない

次に上で材料よりトレンドや地合いが重要と書きましたが、例を挙げてみましょう。

株価は地合いが重要

これは上のチャートと同じく3年間の日経平均株価とトヨタ自動車株の動きを比較したもので、2014年1月を100としています。

トヨタほどの超優良企業といえど3年間の間では良くも悪くもそれなりの材料は出るものですが、株価の動きは見事なまでに日経平均株価と連動しています。

トヨタ自動車は日経平均株価を構成する225の銘柄のひとつですし、日本を代表する企業なので特に日経平均株価とは連動しやすいという側面はあるものの、裏を返せばこれだけ安定した企業でも地合いでこれだけ大きく振られるという現実を感じることができるはず。

日経平均株価と三菱商事の比較

これは同じ期間の日経平均株価と三菱商事。

三菱商事など総合商社は原油などのエネルギー価格をはじめ世界の様々な要因が影響しますが、やはり地合いには敵わず日経平均株価に連動した動きになっています。

もちろん業種や企業、材料の大小によって連動する程度は異なりますが、地合いやトレンドを無視してしっかりとした利益を上げることは極めて困難と言わざるを得ません。

株価は地合いやトレンドの影響が大きく材料は味付け

やや極論になりますが、業績が悪い企業ですら上昇トレンドでは株価が上がるように、トレンドが強ければ強いほど材料が軽視される傾向があることを忘れないで下さい。

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