一目均衡表:基準線と転換線の使い方


前のページで一目均衡表において一番注目される「雲」の説明をしたので、ここからはちょっと突っ込んだ一目均衡表の使い方を解説していきます。

まずは「基準線」と「転換線」の使い方を解説していきますが、まず基準線と転換線の計算式をおさらいします。

■基準線
当日を含む過去26日間の最高値と最安値を足して2で割ったもの。
(26日間最高値+26日間最安値)÷2

■転換線
当日を含む過去9日間の最高値と最安値を足して2で割ったもの。
(9日間最高値+9日間最安値)÷2

移動平均線に当てはめて簡単かつ乱暴に説明すると「基準線=長期移動平均線」「転換線=短期移動平均線」といった感じで、実際転換線が基準線を上抜く事を「好転」と呼び、いわゆるゴールデンクロスと同じ意味合いを持ちますし、逆に転換線が基準線を下抜く事を「逆転」と呼び、移動平均線でいうデッドクロスと同様に弱気のサインとなります。

ちょっと見づらいですが下記のような感じになります↓

一目均衡表 好転、逆転

基本的には転換線が基準線より上にあれば「強気」であり、逆に下にあれば「弱気」と判断され、この辺も移動平均線によるテクニカル分析と共通する面といえます。

しかし移動平均線で支持線、抵抗線として機能するのは長期移動平均線ですが、一目均衡表では転換線が支持線、抵抗線として機能する場合が多い。

一目均衡表 支持線、抵抗線

上図のように、青い囲いの弱気な展開での値動きは転換線の下で推移する場合が多く、転換線が抵抗線として機能している事が伺えますし、逆に赤い囲いの強気な展開では転換線の上で推移しており、転換線が支持線として機能しています。

ですから、値動きが転換線の上で推移している場面で株価が下がり転換線に近付いてきた場合、転換線を支持線と考えれば押し目買いのチャンスと見れます。

しかしそこからさらに下げて転換線を下に割り込めば一転して弱気な相場(下降トレンド)入りする可能性が高くなりますから、ここに転換線が基準線を下抜く=逆転(デッドクロス)が重なってくるようなら損切りも視野に入れるべきかもしれません。

もちろんそこで空売りを仕掛けるのも戦略の一つとなります。

上記の事からも一目均衡表においては、支持線や抵抗線としての役割を持つ中長期の線が重要になる移動平均線の分析法とは違い、過去26日間の最高値と最安値を足して2で割った「基準線」より過去9日間の最高値と最安値を足して2で割った「転換線」が重要になってきます。

ただしこれは基準線と転換線に限った話であり本来の一目均衡表のテクニカル分析にはこれらに加え雲を作る先行スパンなども絡んでくるため、転換線の動きだけに気を取られないように気をつけて下さい。

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