ファンダメンタルズ分析とは
株式投資に使われる分析法は大きく分けてテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2つで、このページではファンダメンタルズ分析について解説していきます。
株式投資におけるファンダメンタルズ分析とは企業の財務状況、経営状況、将来性などの企業が持つ本質的な価値を分析し、現在の株価の割安感や割高感を探ったり、将来の株価を予想するもので、 もっとも代表的なものに「株価収益率(PER)」や「株価純資産倍率(PBR)」、「株主資本利益率(ROE)」などがあります。
テクニカル分析がそういった企業の本質的価値を全く考慮せず、過去の値動きなどを元に将来の株価の動きなどを分析するのに対し、ファンダメンタルズ分析は基礎的要因で企業の価値を推し量る分析法である一方、その時々のチャートの動きなどを考慮しないので、この2つは性質が全く異なる相反する分析法と言ってもいいでしょう。
では、このファンダメンタルズ分析はどういった投資法に向くのでしょう?
これはもうハッキリと中長期トレード向きと断言できます。
企業の財務、経営状況は一朝一夕に変化するわけではなく、上方修正などの好材料ニュースでもない限り、短期的に目立って材料視される事はありません。
しかも株価というのは日本の経済状況のみならず、その時々の世界経済や情勢、円相場なども影響し、いくら企業のファンダメンタル(基礎的要因)が優れていても、日経平均やNYダウなどの株価が下がればそれに吊られて売られますし、世界的に大きな混乱(戦争、テロなど)があれば暴落も考えられます。
そういった事もあり短期的にはあまりあてにならないファンダメンタルズ分析も、長期的に見ればファンダメンタルの優れた企業は安心感や割安感から買われていきますので、ある程度長期的に見据えながら配当や株主優待も同時に狙っていくような中長期トレードに向くわけです。
理想を言えばファンダメンタルズ分析で銘柄をある程度選別し、テクニカル分析も組み合わせると、お互いに足りない部分を補い合ってより信頼性が増します。
ちなみにこのファンダメンタルズ、株式投資を対象にした場合は企業の財務や経営状況などが対象になりますが、FXなどの外国為替を対象にすると、ファンダメンタルズ分析の対象は「国」になります。
対象が国になると政治的な要因まで含んでくるので分析もより困難になるのですが、実はこの「国」のファンダメンタルズ分析はFX(外国為替証拠金取引)に留まらず株式投資にも有効だったりします。
国の内部的要因は政治も含め、株価に影響を与えるからです。
ただ、投資のプロである機関投資家ならいざ知らず、一般の個人投資家がそこまで分析の範囲を広げるのは大変でしょう。
なのであくまでも参考程度に覚えていて下さい。
まとめ
・ファンダメンタルズ分析は企業の財務や経営状況、成長性などの基礎的要因を分析する
・テクニカル分析のような相場の流れやトレンドは考慮しない
・中長期トレードに向く
・ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の併用で信頼性は増す
・国のファンダメンタルもある程度織り込むと、さらに信頼性アップ
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