市場や期間により異なるダウの犬の成績

前ページで触れたように、様々な実績を引っさげ注目されている「ダウの犬」ですが、それら“実績”は実際にダウの犬を実践して挙げたものではなく、過去のデータから都合のよい期間を抜き出し「ダウの犬でこの期間運用すれば、これだけ利益が出た」というものでした。

過去のデータを抜き出して「検証」と称するのであれば、どんな投資法でも利益が出るように装う事ができ、結果論で語る実績に全く価値など存在しません。

それこそ「バブル前に買ってバブルのピークに売ればいっぱい儲かったね」というレベル。

そして、こういった“過去のデータから都合のよい期間を抜き出した”ものではなく、ここ十数年の本家NYダウでのダウ平均とダウの犬での運用成績を見てみると、ちょっとダウの犬に不利なデータになっています↓

ダウ平均とダウの犬の運用成績

これは日本経済新聞で紹介されていたものですが、直近2年である2010年と2011年こそダウの犬の運用成績のほうが上回っているが、過去16年で見ると、ダウの犬投資法がダウ平均を上回っていたのは、2000年、2002年、2006年、2010年、2011年の5年だけとなっており、前ページで紹介したような過去のデータに照らし合わせた華々しいダウの犬の“実績”に比べ、相当厳しいものになっている。

ダウの犬は「配当利回りの良い銘柄を選別する」という性質ですが、配当利回りがよいという事は「配当は下がっていないが株価は下がっている銘柄」という考え方もでき、株価下落の原因が業績の悪化であれば減配の可能性も十分に考えられ、それはさらなる株価の下落に繋がりかねないというリスクも考慮したほうがよいでしょう。

しかしこれは“考え方”の問題で、「配当は下がっていないが株価は下がっている銘柄」というのは「割安」であり、高配当が見直され株価が上昇する可能性も十分に秘めている事になる。

ここまでダウの犬に否定的な事ばかりを書いてきましたが、これは私が「結果論で成果を謳っている」事に否定的なのであって、ダウの犬自体を否定している訳ではなく、個人的にもそれなりに潤沢な投資資金があればかなり有効な投資法だと感じています。

実際上で挙げた1996〜2011年までのNYダウでの成績では散々だったダウの犬の成績も、同じ期間で日本のTOPIXコア30で見るとまったく結果は違ってくる。

次のページではそれらデータを元に、ダウの犬の有効性を考察してみます。

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