ニュースなどでよく耳にするGDPって何?

経済関連の報道番組やニュースはもちろん、様々なニュースを扱う全国版の新聞や民法のニュースでももよく見聞きする「国内総生産(GDP)」という言葉。

多くの方は漠然と「経済状況の好不調を示す指標」と理解されていると思いますが、では「具体的にGDPとはどういったものなのか?」と問われると言葉に詰まってしまう方も多いのではないでしょうか。

国内総生産(GDP)とはどういったものか調べてみると一定期間内に国内で生み出された物やサービスといった付加価値の総額とされていますが、正直この説明ではイマイチ伝わりづらいので、もうちょっと噛み砕いてみます。

乱暴に言うと国内で生み出された稼ぎの総額となり、一番分かりやすそうな飲食関連で具体的に書くと…

■農家が小麦を生産し100円で卸す
■製粉会社が小麦を小麦粉にして200円で卸す
■パン屋が小麦粉でパンを作り300円で売る

本当はここに運送などのサービスも絡んでくるのですが分かりやすくするためそれは割愛するとして、上記のような流れの場合GDP的には300円となります。

ここでは農家が小麦を育て卸すという付加価値で100円を売り上げ、製粉会社が小麦を小麦粉にするという100円の付加価値を付け小麦粉を200円で売り、パン屋がそれをパンに加工するという100円の付加価値を付け300円で売る事による付加価値の合計がGDPに計上される事になります。

ここで注意しなければならないのは製粉会社が小麦を海外から輸入した場合などで、仮に国外から100円で小麦を仕入れたとするとこれは小麦の生産が海外の農家によるものなのでGDPに加算されずGDPの合計は200円となってしまう事も忘れないで下さい。

要は原材料費は含まず国内の経済活動で新たに発生した付加価値の合計が国内総生産(GDP)という事、これは整体やマッサージのような形のないサービスにも適用されます。

例えば飲食店での接客サービスなど客が直接お金を払っていない(気がする)サービスでも、接客業に従事している方は「接客する」という付加価値で給料を貰っている事になり、店側もそれを含めた付加価値を食事代に上乗せしているため、実際には直接お金を払っている事になりますし、当然接客サービスもGDPの対象です。

ちょっとややこしい国内総生産(GDP)ですが、GDPにはもうひとつ「名目GDP」と「実質GDP」という分かりづらいものが存在します。

次のページではこの「名目GDP」と「実質GDP」の違いを取り上げてみたいと思います。

■まとめ

・国内総生産(GDP)は国内で生産されたものやサービスの付加価値の総計
・原材料費は含まれない
・形のないサービスなどもGDPに計上される

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