主要各国の政策金利の推移 2015年版
普段の生活の中で預貯金をすればわずかながらの「金利」が付き、車や家など大きな買い物をする際にローンを組むとしっかり取られるのも「金利」。
お金の貸し借りの際必ずといっていいほど絡んでくるのがこの金利であり、そしてこの金利の利率に大きな影響を与えるのが「政策金利」となります。
政策金利は国ごとにその中央銀行が景気やインフレ率などといった経済状況に合わせ設定するもので、経済が成熟した先進国は低め、経済発展が著しくも安定感に欠ける途上国は高目となる傾向があります。
ここ15年の主要各国の政策金利は以下のようになっています。
この図を見てまず目に留まるのが各国の政策金利が同時期に急激に下がっている所だと思われ、まさにこれが100年に1度の金融危機と言われたリーマンショックです。
リーマンショックの1年前にあたる2007年、リーマンショックの引き金になったサブプライムローン問題まで私はFX(外国為替証拠金取引)をメインに投資していたため各国の政策金利は常にチェックしていました。
当時世界経済は絶好調で日本以外の国々は政策金利も高く、日本円を売って外国通貨を買い金利差益などを狙う「円キャリートレード」が全盛で、私もこれで結構利益を上げていましたが、サブプライムローン問題で利益はすべて吹き飛びました。
私の話はさておき、リーマンショック以降オーストラリアやニュージーランドといったオセアニア以外の政策金利は1%未満となり現在に至ります。
注目はスイスの政策金利で今現在は-0.75%(-0.25~-1.25%)。
スイスの政策金利がマイナスな理由は安全通貨であるスイスフランの通貨高に悩まされたスイスの苦肉の策で、スイスフランの魅力を削ぎデフレを回避するためといわれています。
現在はデンマークやスウェーデンなどでもマイナス金利が適用されており、「金利の下限は0%」という常識が崩れつつあります。
2015年7月現在、主要国の金利は相変わらず低いままですが、アメリカでは今年中に1、2回の利上げがあると見られており、かつてのような好景気、高金利の時代が訪れれば良いですね。
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