証券会社に口座を開設する
株の取引をする際に必ず必要になるのが証券会社の口座です。証券会社に口座を開設し、お金を振り込んではじめて株式投資が可能になります。
しかし一口に「口座開設」といっても流れはちょっと面倒。必要な書類に記入するのはもちろん、本人確認できる証明書やマイナンバー番号などが必要になります。
加えて一般口座か特定口座化を選ぶ必要があるなど、一般的な金融機関の口座開設に比べ敷居が高いと言わざるを得ません。
ここでは証券会社への口座開設の流れや必要書類について詳しく触れていきます。
証券会社の口座開設の流れ
では証券会社に口座を開設する際の流れを見ていきます。一般的な口座開設から取引までの流れは以下の通り。
- 証券会社のホームページで口座開設用紙の請求を行う
- 申込用紙が送られてくる
- 申込用紙に記入し、本人確認書類と一緒に返信する
- 口座開設が終了し、通知が送られてくる
- 通知に書かれているIDとパスワードでログインし取引スタート
証券会社によって多少の違いはあれど、ほとんどの場合このような流れになります。
証券会社での口座開設というと始めは「なんか色々面倒そう」と思うかもしれませんが、やってみれば案外すんなりと終わってしまいます。
そんな中で一番面倒と思われるのが「3・申込用紙に記入し、本人確認書類と一緒に返信する」でしょう。一般的には本人確認書類をコピーしたうえで申込用紙に同封します。
口座開設の際の本人確認書類とは
“本人確認書類”については下記の通り。
- 運転免許証
- 各種健康保険証
- 外国人登録証明書
- パスポート
- 住民票の写し
- 住民基本台帳カード
- 住民票の記載事項証明書
- 印鑑登録証明書
- 外国人登録原票の写し
…などです。
これらも証券会社によって微妙な違いがありますが、おそらくほとんどの方は運転免許証か健康保険証を使うでしょうから問題ないと思います。
もしそれら以外の本人確認書類を使おうと思っているなら念のため各証券会社のホームページで調べるか、問い合わせしたほうがいいかもしれません。
マイナンバーの提出は必須
つい数年前までは本人確認書類だけで口座を開設できましたが、現在はマイナンバーの提出が義務化されています。つまりマイナンバーを提出しなければ口座開設は不可能なのです。
マイナンバーは自ら申請して作成する顔写真付きの「個人番号カード」と、国民全員に送れらている通知カードどちらかのコピーが必要。
顔写真付きの個人番号カード(マイナンバーカード)であれば本人確認書類としても活用できるものの、扱いに関しては証券会社によって異なります。
SBI証券などでは個人番号カードのみで本人確認書類、マイナンバーのどちらもクリアできる一方、大和証券などでは個人番号カードに加え免許証や保険証といった本人確認書類が必要になります。
また、マイナンバーの通知カードの場合は本人確認書類が2種類必要になる証券会社も存在するため、口座を開設したい証券会社のサイトなどを事前に調べておく必要があるでしょう。
マイナンバーの通知カードが見当たらない場合
日本国民全員に送付されているはずのマイナンバーの通知カードですが、間違って捨ててしまったり失くしてしまったりといった人もいるのではないでしょうか。
そういった場合は市区町村で再発行ができます。
再発行に必要な「通知カード紛失届」「通知カード再交付申請書」は市区町村の窓口に用意されているため、こちらが用意するのは以下の2点。
- 再発行手数料500円
- 身分証明書
身分証明書に関しては顔写真付きのものであれば1点、顔写真がないものは2点必要になるので注意してください。
それ以外に必要なもの
証券会社への口座開設に際し、本人確認書類とマイナンバーのコピー以外にこちらで用意するものは2つ。
- 印鑑(届印)
- 振込先金融機関口座(必ず本人名義であること)
印鑑は振込先金融機関口座の届印と同一のものでなくても構いませんが、シャチハタや縁無しの印鑑ではNGの場合が多いようです。
振込先金融機関口座とは証券会社の口座から出金する場合に振り込まれる口座のこと。こちらは証券会社の名義と同一である必要があります。
ネット上での口座開設も可能
かつては書類や本人確認書類を送付する必要があった口座開設ですが、近年はどこの証券会社もインターネット上で手続きが完了する開設方法を提供しています。
WEB上で必要事項を記入し、本人確認書類やマイナンバーはスマホで撮影、アップロードという流れになります。
コピーや書類への記入という手間が省けるばかりか、口座開設までのスピードが早いのも特徴。最短で翌営業日には開設されることも。
スマホを使用していない、カメラが壊れているなどの理由がない限りはインターネットの口座開設を利用したほうがいいでしょう。
証券会社への口座開設のまとめ
口座開設の流れは以上です。
現在はより手軽なWEBでの口座開設が存在するため、スマートフォンを持っている人はこちらが圧倒的に楽。
書類を送付する開設法にしても、基本的には必要書類を集めて記入・送付したあとは証券会社に任せておけばいいのですが、記入欄の中で口座開設が初めての方ならおそらく誰もが手を止めてしまう項目があります。
それが「特定口座」の欄。それは次のページで説明します。
ちなみにここで書いた口座開設の流れは満20歳以上の成人を対象にしたもので、未成年の口座開設だとまた話が違ってきます。
それもまた別の項目で詳しく説明しようと思います。
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